« 生涯学習 | メイン | 映像の嘘 »

2005年10月30日

●自民党新憲法草案

自由民主党の新憲法制定推進本部から「新憲法草案」が10月28日に発表された。
環境、人権についても付加され、時代の大きなテーマを浮き彫りにしている。注目は第九条。
(左の写真は現憲法公布を知らせる官報)
-------------------------------
第2章 安全保障

(平和主義)
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

(自衛軍)
 第九条の二 我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。

 2 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

 3 自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。

 4 前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。
-------------------------------

第九条の二として自衛について記載されたことは、主権国家として適切なものだろう。「自らの国を自らが守る」という国家の基本が明確になることは、素晴らしいこと。といっても、どこの国もそんなことは基本として認識していることだから、日本もやっと他国並みの考えになったということだ。

しかし、第九条そのものの「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使」の定義が明確になっていない。放棄の範囲を具体的に示していないのは論議の対象となるだろう。
いずれにしても「国家の自衛」を明記することは絶対条件だ。 どっかの政党がバカみたいに言っていた「非武装中立」なんてありえない。永世中立国のスイスでも自衛のための武装はしっかり保持しているのだ。

膨大な憲法草案だ。現在の憲法と比較しながら(徒桜さん が比較したエントリーを投稿)じっくり読んでみよう。□

このエントリーへのリンク

このエントリーのリンクを入れるHTML:

トラックバックURL(スパム防止のため、ブログオーナー承認後の表示となります)

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

はじめまして
同感です。
ホント、曖昧はよくないですね。
要は、応戦はするけれど、宣戦も参戦もしないということを明確にした文章が望まれますね。

これからも色々な草案が出てくるようで楽しみですね。

>masasanさん、そう、自らの都合だけで宣戦も参戦もしないということを明記するべきでしょう。国際協調時は別ですが・・・・。
時代に合ったものにしていくべきです。

国際協調の場合は、連合軍と同調して参戦を可とするということですか ?
それは非常に難しいと思います。
その理由は、
① 各国間が結んでいる、それぞれの安全保障条約の内容。
② 核不拡散条約。
です。しかし、そのまえに、
③ 日本は戦争放棄宣言をした。
と、いう経緯があります。

一旦戦争になれば、宣戦も参戦も応戦も、法律も条約も、何もないですね。生きるか死ぬか、殺すか殺されるか・・・の世界ですね。
核戦争になれば、核保有国が絶対有利でしょう。
そうした「戦争」に備えるならば、戦争放棄はナンセンスです。しかし、それ以前に、戦争はしたくない・・・という意思表示は必要だと思います。
「戦争放棄」が、「戦争したくない気持ち」の表現として適切かどうかという問題もあるかもしれませんが、過去に戦争放棄を宣言したのにそれを撤回するということは、内外ともに問題があると思います。  

>masasanさん、協調の方法はいろいろあると思います。日本がその時々にとりうる方法で決めていくことでしょうね。また、どこと協調するかは条約が前提。でもおっしゃるようにいざとなると・・・・少なくとも国益は大きな判断基準に置きたいファクターです。
そうはいっても日本の基本は戦争は二度としたくないというスタンスを他国より強く持ち続けるべきでしょう。

全くその通りだと思います。
「戦争をしたくない」ためには、十分な有事の際に対する準備、そして、私たち国民の一人一人の「思い」が大切だと思います。
ethnicさまのように、真剣に考える人が多いほど、国としての強い意志となり、戦争回避につながると思います。
これからも、訪問させてくださいね。

日本の場合、軍を持って平和主義を唱えてみても、スイスのような中立国にはなれないと思います。日本にはスイスのように中立をつらぬいた歴史がないからです。むしろかなりのアメリカよりであり、日本を危険視する意見が増えるのは目に見えています。私は日本は軍を持つべきではないと考えます。

ladybird さん、非武装中立は国際的に通用しないでしょう。日本が軍を持たないで平和を主張する、守ることは不可能だと思います。

日本の片田舎から、おはようございます。
支那で飢えてた2年間の反動で書籍買い捲ってますが、ど田舎の哀しさ、売り場はそこそこ広いけど欲しいものが手に入りません。それでも、念願の「民間防衛」(スイス政府編)手に入れました。

「きのう考えたことと別のことを、きょう考えるわけには、どうしてもいかないのだ。われわれが個人的に集団的に今日決意したことによって、明日が左右されるのである。親たちがわれわれのことを心配してくれたように、子供たちのことを考えよう。」
「自由と独立は、断じて、与えられるものではない。自由と独立は、絶えず守らねばならない権利であり、ことばや抗議だけでは決して守り得ないものである。手に武器を持って要求して、初めて得られるものである。」

取敢えず「改正経験」大事でしょ。9条2項削除に、改正規定「過半数」で、さっさとやっちゃってくらさい。

>shibuさん、おっしゃるように自由そして民主主義は「自ら勝ち取り守っていくもの」。日本は与えられたものだけにその価値がわからないんです。今やまさに主体的に国づくりをするタイミングだと思っています。
片田舎からいろいろ教えてください。(^_-)-☆

こんばんは、犬笠銀次郎です。

自民党の今度の草案には、「国を愛する責務」を前文に書いたり、「公益」という定義の曖昧な言葉を随所にちりばめたり、「法律の定めるところにより」を多用して、法律による憲法の改変に道を開いたり、9 条のみならず、非常に穴の多いものです。

こんな草案では、ダメです。

コメントする

(コメントはスパムコメント防止のため、ブログオーナーの承認が必要になります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)