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2005年07月03日

●珈琲時光

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督、主演の一青窈、浅野忠信による映画「珈琲時光」は、2004年9月に公開され数々の受賞映画となった作品だ。

この映画で主人公が追い求める江文也は、李登輝前総統と同じ台湾・三芝が生んだ音楽家。
李登輝氏が生まれた「興源居」の近くに建った「三芝有名人館」には、彼の業績を称えた史料が展示・解説されている。

1945年の日本敗戦のとき、江は、東京の家に信州人の妻と娘たちを残したまま、北京に居た。彼はそれきり生涯、日本にも台湾にも戻れなくなり、コー・ブンヤの名を捨て、大陸で中国人、ジャン・ウェンイエとして生きることになった。

日本は、かつての中国や台湾との複雑な関係を刻印されたこの面倒な作曲家の記憶をほとんど消し去った。日本の近代音楽史は江をあくまで中国の作曲家として彼が日本に居なかったかのように扱うのを常とした。彼は失意のうちに1983年、北京で逝った。

台湾-日本-支那が生み出した悲劇の歴史である。

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