2008年07月06日

葛の葉稲荷神社

sinoda1.jpg恋しくば尋ねきて見よ和泉なる
信太の森のうらみ葛の葉

白狐が口に筆をくわえて書き残したのが世に有名な上の一句です(二枚目の画像)。

ごぜ唄祭文松坂のなかでも、最も人気のあった「子別れ」の話が伝わっているのが、大阪・和泉市葛の葉町(JR阪和線北信太駅)にある葛の葉稲荷神社です。
葛の葉(くずのは)は、伝説上のキツネの名前です。
ごぜ唄のほかにも、人形浄瑠璃や歌舞伎でもモチーフにされていますし、多くの小説の題材ともなっています。

sinoda1.jpgごぜ唄では全四段、なんと1時間半にわたる段モノです。

大枠のお話は次のとおりです。

河内国のひと石川悪右衛門は妻の病気をなおすため、兄の蘆屋道満の占いによって、和泉国和泉郡の信太の森に行き、野キツネの生き肝を得ようとする。
摂津国東生郡の安倍野(現在の大阪府大阪市阿倍野区)に住んでいた安倍保名(伝説上の人物とされる)が信太の森を訪れた際、狩人に追われていた白狐を助けてやるが、その際にけがをしてしまう。
そこに葛の葉という女性がやってきて、保名を介抱して家まで送りとどける。
葛の葉が保名を見舞っているうち、いつしか二人は恋仲となり、結婚して童子丸という子供をもうける。(保名の父郡司は悪右衛門と争って討たれたが、保名は悪右衛門を討った。)

sinoda1.jpg童子丸が5歳のとき、葛の葉の正体が保名に助けられた白狐であることが知れてしまう。先の一首を残して、葛の葉は信太の森へと帰ってゆく。
この童子丸が、陰陽師として知られるのちの安倍晴明である。

というものです。
詳細は後日掲載していきましょう。


 

sinoda1.jpg神社内には葛の葉と化したときに鏡に代えて御姿を写したという井戸「姿見の井戸」があります。

葛の葉が無事にこの森に帰りついたことから、今では交通安全を願う人々が姿を写しているそうです。

このほかにも物語のなかで象徴されるような白狐石や御霊石が安置されています。
大阪中心部から一時間内で行かれます。
こんな場所からごぜ唄を見るというのもなかなかいいものです。

2008年02月03日

ごぜの道

NHK_ttl.jpg
NHK「新日本紀行ふたたび 瞽女(ごぜ)うたが聞こえる」が放送されました。(2/23修正・追加)

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瞽女(ごぜ)うたが聞こえる ~新潟県 上越地方~  の放送/1972年(昭和47年)

本放送:2月23日(土)午前11:00~11:34
再放送:3月2日(日)午前4:20~4:54
※近畿地方、中国地方、愛媛県は別番組

三味線を弾きながら歌や物語を聴かせて歩く、盲目の旅芸人、ごぜ(瞽女)。
上越北陸地方を中心に室町の昔から存在した。中でも新潟県上越市高田の「高田瞽女」は、組織の大きさと近年まで活動を続けた瞽女さんたちによって、とりわけ名を知られている。

昭和47年に放送された新日本紀行「ごぜの道」では、当時まだ頼みに応じて演奏していた高田瞽女の杉本キクイさん、シズさんらをはじめ、かつての瞽女宿の主人などを紹介し、地域の生活や人々の記憶に溶け込んでいる「瞽女」を描き出した。

それから36年。現代に瞽女と呼ばれる人はいなくなった。しかし今、その伝統芸を絶やすまいと、様々な人が活動を始めている。番組では、長岡瞽女の小林ハルさんと高田瞽女の杉本シズさんに「瞽女唄」を習い受けた新潟市の萱森直子さん(49歳)の活動を軸に、上越地方の風土と人々の暮らしぶりを伝える。
(NHKホームページより引用)

過去を照らしながらも、萱森直子さんのを育みたいという思いがこの番組で表現されています。

2007年05月20日

小林ハルの人生

book_saigono_2.jpg最後の瞽女
小林ハルの人生

税込価格 :1,890 (本体 :1,800)
出版 : 文芸社
サイズ : 四六判 / 383p
ISBN : 4-8355-1037-2
発行年月 : 2000.11


「おらの目が見えないのがいっち悪いんだ」 差別に耐えながら、生きるためにうたいつづけた人間国宝・
盲目の旅芸人の過酷な生涯を綴ったノンフィクション。
柏樹社1981年刊「次の世は虫になっても」の改題増補。


2007年04月20日

鋼の女

book_haganenoonna.jpg鋼の女 最後の瞽女・小林ハル

著者/下重 暁子
集英社 650円(税込)

江戸時代に組織された瞽女集団の最後の一人、人間国宝・小林ハル。
三味線ひとつで各地を渡り歩き、唄を披露して報酬を得た盲目の旅芸人である。
1900年に生まれ、生後間もなく失明した彼女は、6歳で瞽女に弟子入りし、厳しい修業に耐え、不屈の精神で瞽女唄の第一人者となった―。
光なき世界で極めた芸と20世紀の生き証人ともいえる生涯を綿密な取材をもとに描くノンフィクション。

最後の瞽女 小林ハル

book_saigonogoze.jpg最後の瞽女 小林ハル  光を求めた一〇五歳
語り/小林 ハル
構成/川野 楠己
(NHK出版 ¥1,680 税込)

風雪に耐えて生きた。
小林ハルの瞽女(ごぜ)唄が聞こえる。
400年もの昔から視覚に障害を持つ女性たちによって伝承されてきた「瞽女唄」。最後の瞽女といわれた旅芸人小林ハルの磨き上げられたその芸は、まさに無形文化財の名にふさわしいものだった。2005年4月、105歳でこの世を去った小林ハルの生涯をドキュメントタッチで描く。

◇瞽女(ごぜ)さんたちは眼が見えないハンディとそれ故の差別のなかで耐えて生きてきた。しかし、かつての日本には彼女たちの唄と三味線を心から待ち、暖かく受け入れる人々と社会もあった。
越後の瞽女さん・小林ハルのことばは一つ一つ身に沁みる。
この本を支えるのは、筆者の限りなく深い視覚障害者への敬愛の情である。 ...........国立歴史民族博物館名誉教授 小島美子